侵攻長期化 ロシア国内に“異変”・・・ゼレンスキー氏「今週攻撃強まる」(2022年6月20日)

 6月20日は国連が定めた「世界難民の日」です。ロシアのジャーナリストは自身のノーベル賞のメダルを競売にかけ、ウクライナからの避難民に寄付するとしています。そのウクライナでは、ゼレンスキー大統領が今週、ロシア軍の攻撃がさらに激化するという見通しを示しました。

 2月24日以降、ウクライナ国内で避難する人は700万人以上。

 列車で避難する人:「電気も水もガスもなく、どうやって暮らせますか?」「自分と子どもたちの命を守るためです」

 そして、ウクライナ国外へと逃れた人は750万人以上に上ります。

 6月20日は世界難民の日。ウクライナの避難民を支援するために1枚のメダルが競売にかけられます。

 ノーベル平和賞のメダルです。

 ノーバヤ・ガゼータ、ムラトフ編集長:「自分自身にとって貴重なもの、重要なものを差し出すべきだと考えました」

 出品するのは去年、平和賞を受賞したロシアの独立系メディア「ノーバヤ・ガゼータ」の編集長。

 収益はユニセフの活動を通じて避難する子どもとその家族に使われるといいます。

 ムラトフ編集長によりますと、ウクライナ侵攻に対するロシア国民の支持に変化が出てきているといいます。

 ウクライナの人々を支援するためにノーベル平和賞のメダルを競売にかける「ノーバヤ・ガゼータ」のムラトフ編集長は、ウクライナ侵攻に対するロシア国民の支持は減っているとの見方を示しました。

 「ノーバヤ・ガゼータ」・ムラトフ編集長:「モスクワの街を歩いてみれば、軍事作戦への支持を示すZマークが1つも見られないことが分かります」

 かつて掲げられていた“Zマーク”は見られなくなり、またロシア政府内部でも国民の25%から30%は侵攻を支持していないと見ていると言います。

 ただ、ロシアの攻勢はより激しくなると、ゼレンスキー大統領は見ています。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「あすは本当に歴史的な日になる。今週、(EU加盟への)ウクライナの立候補状況についてEU(ヨーロッパ連合)の回答が出る。当然、あえてロシアが敵対的行動を強めることが予想される。特に今週は」

 ロシア国防省が公開した映像。ロシア国防省は巡航ミサイル「カリブル」で、ウクライナ東部にあるウクライナ軍司令部を攻撃したと発表しました。

 ロシア国防省報道官:「直撃の結果、参謀本部、司令部、空襲部隊、ミコライウ及びザポリージャ方面で活動している部隊を含め、ウクライナ軍の将軍と将校50人以上を殺害した」

 また、南部のミコライウでもカリブルで欧米諸国が提供した155ミリ榴弾(りゅうだん)砲10門と装甲車約20台を破壊したと主張しています。

 さらに、激戦が続く東部セベロドネツクについては・・・。

 ロシア国防省・報道官:「セベロドネツクへの攻撃は成功裏に進んでいる」

 隣町のリシチャンシクも、もはや前線です。

 CNN、ベン・ウェデマン特派員:「午後3時、ロシア軍の航空機が住民のシェルターになっていたこの建物を攻撃し、3人が死亡しました。リシチャンシクに安全な場所はありません」

 その建物にいた女性です。夫が負傷しました。

 建物にいた女性:「(夫は)がれきの下敷きになりました」

 人々が身を隠す地下シェルターに明かりはありません。

 人々がくむ水は濾過されず濁っています。

 それでも洗濯やトイレを流すことには使えるといいます。

 住民:「市長はどこに?知事はどこにいるんだ?」

 町を出る女性です。

 町を出る住民:「すべてが落ち着いて早く終わると思っていましたが、日に日にひどくなります。もう耐えられません」

 しかし、避難することのできない人もいます。

 その多くは高齢者です。

 住民:「一人暮らしなんです。足の病気もひどくてどこにもいけません」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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